以前、このブログで、労働環境改善の画期的なアイデアとして、ロボット+ウルトラバラマン=コラボシステムをご案内しましたが、その後も少しづつ研究を続けておりました。
そこで、今回は、協働ロボットとウルトラバラマンを組み合わせたデモンストレーションをご紹介します。
ご存知の通り、今現在、協働ロボットは、とても注目されております。
しかし、可搬重量が小さい点がデメリットです。
そこでウルトラバラマンの登場!
このバラマンと組み合わせにより、可搬重量不足を補い、能力以上の重量を持ち上げるが可能となります。
以下のデモンストレーションは、いずれもロボットの能力以上の重量を運ぶ作業を盛り込んだ動画です。
デモ1:歯車のピックアンドプレイス
この動画は、協働ロボット単体では持ち上げることができない28kgの歯車部品を取り上げて、搬送(ピックアンドプレイス)しております。
バラマンのアーム先端には、フック式のアタッチメントを取付け、歯車部品をすくい上げるようにしました。テーブルと歯車の位置・角度は、協働ロボットに装備されたカメラを用いて検出。
歯車部品を取り上げ、別のテーブルに移載する作業をデモンストレーションしております。
このように、協働ロボットの可搬重量不足をウルトラバラマンが補うことにより、能力以上のワークを搬送可能です。
また、アタッチメントなどはバラマン側で設計製作する為、協働ロボットでは難しい様々なワークにも柔軟に対応可能です。
デモ2:歯車の受け渡し作業
この動画では、人手による組立工程を含めた作業を想定しております。
具体的には、自動でワークステーションなどから歯車部品を取り上げ、作業者へ受け渡し。その後、作業者は歯車を組み付けします。
これにより、自動化が難しい組立工程や、目視・ハンドリングよる検査工程、不定形なパレタイズ作業に対応可能で、作業者がバラマン単体ですべての作業を行うことがなくなる=マルチタスク化されます。
デモ3:小物ピックアンドプレイス/プラケースの移載
協働ロボットで小物を取り上げプラケースへ箱詰めし、さらにそのプラケース自体をウルトラバラマンで移載する作業です。 小物は5kg、これらをプラケース(10kg)に満杯すると30kgになります。
大掛かりになる段積みなどの空中搬送が簡素になり、フレキシブルに対応可能です。
デモ4:段ボールの吸着搬送
30kgの段ボールを上面吸着搬送するコラボシステム。
このコラボではバキュームをする吸着装置に真空ポンプを搭載しております。
吸着装置の制御フロー(吸着on/offのタイミング、吸着搬送可能/不可の条件etc,)は、ロボットコントローラーで決定しており、たとえばアームの動作開始や吸着offなどのタイミングは、ロボットアームの位置決め完了と併せて吸着状態を条件に判断しております。
つまりバラマン側は、これまでご紹介した3つの動画と同じようにワークの負荷(重量)を支えるだけの受動的な存在になっております。
一見すると、バラマン側とロボット側で複雑なシーケンス回路が必要に感じられますがそういったことはございません。
いかがでしょうか。思いのほか滑らかな動きをすることがご覧いただけると思います。これはウルトラバラマンに搭載された「ウルトラ制御」によりはじめて可能となるのです。
また、忌憚のないご意見ご感想をお待ちしております。